ブランド基礎情報2018年 Vo.2
こんにちは!コラム担当の松井です。今回は実践で出てくる言葉を一覧にし説明していきたいと思います。
簡単な説明文になりますので、全体感の把握に役立てて頂けると幸いです。
私自身、現場でいきなり出てくるカタカナ文字やアルファベットの略語に悩まされた事が多々ありました…
皆さんにもそういった事が無いよう備忘録として残しておきたいと思います。
※ブランディングを軸にマーケティング、経営戦略の内容も一部含まれます。
企業や商品のもつ「らしさ」を指す
※様々な定義がありますが、私たちの場合は上記定義にしています
※語源は焼印をつける事を意味する「brander」
※企業のらしさや哲学を「ウェイ」と呼ぶこともある
「らしさ」の浸透や蓄積を促す活動全般を指す
結果としてブランドの資産価値を高めていきます
※ブランドの資産価値を意味するのは下部「ブランド・エクイティ」
企業内部へのブランド浸透や蓄積を促す活動全般を指す
※「組織行動学」「人的資源管理」「チームビルディング」も合わせて抑えておくと良い
企業外部へのブランド浸透や蓄積を促す活動全般を指す
経営戦略などを含む企業全体を対象にしたブランディングを指す
人事戦略などを含む採用全体を対象にしたブランディングを指す
※ブランド要素を基に、採用、教育、評価、等級、報酬などの各種制度を構築していく
事業戦略など含む商品やサービス全体を対象にしたブランディングを指す
※事業や商品シリーズ全体を指す「ファミリーブランド」という言葉もある
企業内の個人を対象にしたブランディングを指す
※「セルフブランディング」は企業内外問わず自分ブランドを対象にしたもの
売り込まなくても売れる仕組みを作る活動を指す
※P.F.ドラッカーの定義を参照
※ブランド、インバウンド、コンテンツ、ダイレクト、デジタル、バイラルなど◯◯マーケティングと呼ばれる手法が多数ある
市場において企業が競争優位を確立するための戦略を指す
※マイケル・ポーターによる基本戦略では、コストリーダーシップ戦略、差別化戦略、集中戦略の3つがある
※戦略を短い文脈に纏めた「ストラテジー」として使われることも
企業のもつ「らしさ」や特性を指す
MI(Mind Identity)、BI(Behavior identity)、VI(Visual idntity)から構成される
※企業の思い、行動、見え方をコントロールしていく
企業イメージの発信や浸透をさせていくための戦略を指す
※定性・定量面から改善活動をしていくことも含まれる
ブランドのもつ「らしさ」や特性を指す
※Behavior identityと混合しないよう注意が必要
ブランドの持つ人間的な特長・人格を指す
※ブランドコミュニケーションを考える際に軸になる
ブランドが顧客やスタッフに約束する価値や行動を指す
企業やブランドの存在意義や使命を指す
企業やブランドの目指す姿や長期目標を指す
企業やブランドの持つ価値観や与える価値を指す
機能的価値、情緒的価値、自己表現価値から構成され、ベースには価値観(コア・バリュー)がある
顧客視点からみた独自の真似出来ない価値
顧客が企業やブランドから与えられる便益
※バリューはメリットではなくベネフィットで考える
競合からみた独自の真似出来ない能力
ブランドの持つ資産価値を指す
ブランド・ロイヤリティ、ブランド認知、知覚品質、ブランド連想から構成される
※この定義により無形の資産として管理できるようになった
顧客やスタッフが持つブランドに対する忠誠心を指す
顧客やスタッフが持つブランドに対する認知度を指す
段階的に助成想起、純粋想起、第一想起に分かれる
※広さだけでなく深さも含まれる
ブランドを見たり聞いたりした際に発生する品質的イメージを指す
ブランドによって生まれる連想全てを指す
※顧客やスタッフが特定のシーンやカテゴリーにおいてそのブランドが連想されるようにする
ブランドに対する顧客やスタッフの心理的な占有率を指す
人の記憶の段階を指す
※想起には長期記憶へのアプローチが重要になる
顧客から見た際の企業やブランドとの接点を指す
※インナーブランディングの際にも用いる
顧客の体験プロセスやタッチポイント、接触内容などを可視化したものを指す
ブランドの発信や活動などの全てのコミュニケーションを指す
ブランドのコミュニケーション全般から得られる体感や体験を指す
企業やブランドと顧客間のコミュニケーションを設計する事を指す
※「ブランドコミュニケーションデザイン」や「ブランド体験デザイン」と置き換えて使うこともある
顧客視点から商品だけでなくサービス全体(在り方から)をデザインしていく事を指す
※顧客に触れる部分だけでなくプロセスやビジネスモデルも対象に
人と人の繋がりや場の仕組みをデザインしていく事を指す
※ブランドで繋がった人や場のデザインを考えていく
企業やブランドが社会に対して発信したいメッセージを指す
企業やブランドがもつ背景や物語を指す
企業やブランドと顧客との関係を定義する言葉を指す
主に企業やブランドに関わる内部の中期的目標を指す
※対外的に打ち出していくスローガンもある
企業やブランドが持つ行動指針や約束を短い言葉にまとめたものを指す
※クレドカードを作ったり名刺に反映させ活用するのが一般的
企業やブランドが取るべき行動を箇条書きで示したものを指す
※クレドを行動指針として使用する場合はどちらかに絞った方が良い
顧客やスタッフが企業やブランドに対して感じれいる相愛度を指す
※顧客満足度(CS)調査や社員満足度(ES)調査で測る
企業やブランドのミッションと個人のミッションが重なりうことを指す
※Googleではミッションと基に自走する「ミッションドリブン」という考え方が浸透している
顧客との各接点を「顧客体験」という視点から改善していく手法のことを指す
顧客との関係を構築・管理する手法を指す
※顧客との接触データなどから良好な関係を構築していく
※CX(Customer Experience)の観点から改善を考えます
自社や商品に興味を持つ見込み客を獲得していく手法を指す
※以下「リードナーチャリング」の前段階として行う
顧客の持つ意識レベルに合わせコミュニケーションをとり顧客育成をしていく手法を指す
顧客の行動履歴から興味関心のある情報に絞り広告コミュニケーションを取る手法を指す
顧客に対し企業やブランドを段階評価してもらい愛着・信頼度を数値化する仕組みを指す
顧客やスタッフとのエンゲージメントを保つために継続的に行われる活動の事を指す
企業やブランドに対して忠誠心の高い顧客のことを指す
※一般的には全顧客中2割は存在すると言われています
※潜在、顕在・見込み、トライアル、リピートなどの層がある
企業やブランドに対して忠誠心の高く、知人に紹介したり対外的に発信する可能性が高い顧客を指す
※インフルエンサーとの混合に注意しましょう
既存顧客が他社のブランドに切り替えること
一般的な商品が辿る開発期、導入期、成長期、成熟期、衰退期のサイクルを指す
企業や事業、商品などの各ブランド要素の横断的な関係を指す
ブランドの広告などに接触した際に、前後で発生する改善効果のことを指す
※認知や想起の観点から計測される
企業の持つ商標や特許、意匠権、著作権など知的価値のある権利を指す
企業やブランドが発信する内容や活動、そこから得られる体験などを管理し、ブランドの資産価値を高めていくことを指す
主に社外ブランドに対し課題を発見し改善提案、実行していく職種を指す
※中小企業の現場ではブランドが具体化・可視化されていないケースも多く、マネジメント以前の部分で力を発揮します
主に社内ブランドに対し発信する内容や活動、体験などを管理していく職種を指す
計画、実行、評価、改善の4段階を繰り返すことによって業務を継続的に改善するフレームを指す
政治的、経済的、社会的、技術的な観点からマクロ環境を把握するためのフレームを指す
市場・顧客、競合、自社の観点からマーケットでの関係性を考えるためのフレームを指す
強み、弱み、機会、脅威の観点から外部環境による影響と自社の関係性を考えるためのフレームを指す
企業の視点から製品、価格、流通、販促における戦略を考えるためのフレームを指す
顧客の視点から、顧客にとっての価値、顧客が費やすお金や時間・労力、顧客にとっての利便性、顧客とのコミュニケーションの観点から、商品の戦略を考えるためのフレームを指す
市場を細分化、ターゲット層の明確化、ターゲット視点での優位性の観点から市場開拓を考えるためのフレームを指す
一連の事業活動において工程ごとに提供価値を明確にしていき、優位性や課題を考えるためのフレームを指す
最新購買日、購買頻度、購買金額の観点から顧客をグループ化しコミュニケーションを考えるためのフレームを指す
主に売上への貢献の高い商品などをABCのランクに分け事業戦略を考えるためのフレームを指す
※「パレートの法則」と呼ばれる8:2の法則から、全体(8割)にインパクトしている2割の商品を割り出す
「製品」と「市場」について「既存」と「新規」の観点か事業成長や拡大を考えるためのフレームを指す
新規参入事業者、売り手(供給業者)、競合他社、買い手(顧客)、代替品の5つの脅威からリスク管理、更には優位性を考えるためのフレームを指す
顧客セグメント、顧客との関係、チャネル、提供価値、キーアクティビティ、キーリソース、キーパートナー、コスト構造、収入の流れの観点からビジネスモデルを考えるためのフレームを指す
市場成長率と市場占有率から、金のなる木、花形商品、問題児、負け犬の観点に事業を分類し事業計画を考えるためのフレームを指す
組織変革のプロセスを考えるためのフレームを指す
ソフトの4S:共通の価値観・理念、経営スタイル・社風、人材、スキル・能力
ハードの3S:戦略、組織構造、システム・制度
※ハードとソフトの連携は必須だが、ソフトの4Sを変えるには長期的な対策を敷くこと
注目、興味、欲求、記憶、行動という購買決定プロセスを指す
※あまり有名では無いが「AMTUL」というプロセスもブランディングとの親和性が高い
注目、興味、検索、行動、共有という購買決定プロセスを指す
共感、確認、参加、共有という購買決定プロセスを指す
※ソーシャルメディアを活用する層を想定したもの
誘導、活性、継続、紹介、収益という行動プロセスを指す
※サービスの成長戦略に活用されます
※「イノベーター理論」「キャズム理論」も合わせて抑えておくと良い
ブランド認知の後、理性的なアプローチと感情的なアプローチから、ブランドとのレゾナンス(共鳴)に昇華させるためのプロセスを指す
雑踏の中での自分に関係するキーワードは耳に入ってきやすくなる心理効果
大多数が支持するものに対し自分も参加したいと思う心理効果
その人が持つ強い印象や特徴に評価が引っ張られてしまう心理効果
利害の関係ない第3者から間接的に言われたことの方が信頼性・信憑性が増す心理効果
症状と関係ない偽物の薬を飲んでも体調が良くなっていると感じる心理効果
黄色で書かれた黒という文字、青色で書かれた赤という文字を見た際に、言葉の意味と視覚情報が干渉し混乱してしまう心理効果
第一印象で感じたイメージが強く残ってしまうという心理効果
同じ人やものに接触回数が増えると自然に好印象を持つようになる心理効果
特定のブランドを買った後に他も揃えたくなる心理効果
評価をする際に自分の利害や希望にそうように偏ってしまう心理効果
評価者が増えるに連れ信頼性が増してくる心理効果
アメリカ合衆国の経営学者でありブランディング界の第一人者。ブランドエクイティ戦略論でブランドを資産として管理できるという考え方が世界中に広まった。
ブランディングではアーカーと並ぶ貢献者。戦略的ブランド・マネジメントの著者で、上記でも説明したブランド・レゾナンス・ピラミットの提唱者でもある。
アメリカ合衆国の経営学者でありマーケティング界の第一人者。上記でも説明したSTPの提唱者でもある。
ブランディングの学習をすると必ず出てくるので記載。
日本にCIの考え方を取り入れた第一人者。コーポレート・アイデンティティ戦略の著者で、PAOSグループの代表も務めている。
コラム担当:松井
ブランドプランナー協会 理事 兼 講師 ブランドデザインを中心として活動しています。日々、実践し習得した知識・経験をお伝えしていきます。